STORY
創業ストーリー

“喜びの声”が、
僕を生き返らせた。
かつて私は、ごく普通のサラリーマンでした。
けれど、ある日突然、体が動かなくなりました。パソコンに触れることもできず、外にも出られない日々が続き、診断は「適応障害」。
心も体も壊れ、このままでは本当に生きていけないと、深い闇の中にいました。
そんな中で、「何かできることはないか」と、必死に生きる術を探しはじめました。
たどり着いたのは、海外輸入品の取り扱い。けれど、扱ってみると、品質や機能面でどうしても満足ができず、もどかしさを感じていました。
お客様の声に耳を傾ける中で、ある想いが芽生えます。
「もっと喜んでもらえるものを、自分の手でつくりたい」
学生時代から、ずっと「ものづくり」に憧れていた自分。ようやくその道に立てるかもしれないと、心が動きはじめました。
そして、初めて自ら企画・改良した商品をお届けしたとき──
「とても良かった」「こういうのを待っていた」という言葉が届きました。
あの瞬間、止まっていた時間が動き出し、暗かった部屋に光が差し込んだように感じたのです。
「この道で生きていこう」
そう決めたのが、私たちの原点です。



ものづくりへのこだわり
“せっかくやるなら、心を動かすことを”
商品をつくるとき、私たちが大切にしているのは「驚き」と「感動」です。
ただ便利なだけ、安いだけのものではなく、「思わず笑顔になる体験」を届けたい。
そして何より、私たちの思いや誠意が、商品を通じてしっかり伝わるものでありたいと考えています。
せっかくやるなら、お客様にとって意味のあるものを。
せっかくやるなら、期待を超える工夫や、心に残るデザインを。
せっかくやるなら、モノ以上の「気持ち」を届けられるような存在に──。
それが、私たちの目指すものづくりの姿です。



倒産寸前からの決断、そして再起
“失敗と再起。
諦めなかった一つの商品”
私たちのものづくりは、いつも順調に進んできたわけではありません。むしろ、失敗と学びの積み重ねの中で、一歩ずつ進んできました。
商品開発には長い時間と労力がかかります。設計、試作、モニター調査、調整…。
1年以上かけて開発しても、商品化に至らなかったこともあります。
たとえ商品化できても、そこがゴールではありません。たとえば、当社が展開する高透明アウタースリーブ製品「鎧スリーブ」(現在は「新・鎧スリーブ」として展開)は、発売直後は高評価をいただいていたものの、2ロット目から品質に大きな変化が生じました。お客様からのご連絡で、スリーブの片面が曇りガラスのように白く濁っていることが判明したのです。
この時点で、すでに私たちはそのスリーブを半年分、製造・在庫として抱えていました。半年分の在庫を抱えるというのは、当社のような小さな会社にとっては、まさに倒産に直結しかねない深刻な事態でした。
これまで積み上げてきた努力や資金、これからの運転資金に直結する大切な商品が、すべて無駄になってしまうかもしれないという現実。目の前が真っ暗になり、頭の中には最悪のシナリオばかりが浮かびました。
それでも、すぐに判断を下さなければならない。迷いに迷いながらも、私たちは“販売を止める”という苦渋の決断を選びました。
なぜなら、それは私たちがお届けしたい商品ではなかったから。楽しみにしてくださっていたお客様をがっかりさせたくなかったからです。
販売停止を発表し、関係先への謝罪を続けるなか、思いがけず再販を望むお声をいただきました。
「今まで出会った中で最高のスリーブです」
「再販、ずっと待っています」
「鎧スリーブに対する熱い思いを綴った長文のDM」
ただの不具合に終わらせてしまってはいけない、そう思わせてくれるような言葉の数々でした。正直、撤退すべきか何度も迷いましたが、この声に救われ、心を動かされ、もう一度挑戦しようと強く決意しました。
原因究明、改善試作、品質チェック…。5ヶ月に及ぶ試行錯誤の末、「新・鎧スリーブ」として2024年4月に再販を実現しました。現在では当社の主力商品として、多くのお客様のもとに届いています。
試行錯誤のものづくり
“品質を追い続ける理由は、
待ってくれる誰かがいるから”
工業製品は、一見どれも同じように見えるかもしれません。でも、実際には、決して簡単に均一な品質が保たれるものではありません。素材の微妙な差、製造時の気温や湿度、機械の状態、職人の技量や経験…。目に見えないさまざまな要素が仕上がりに影響を及ぼします。
また、大量に生産する際には多くの人の力を借りて検品を行いますが、それも人の目と感覚に委ねられる部分があり、日々の教育と改善が欠かせません。法規制などの制約も多く、自由な調整が難しい現場の中で、いかにして理想に近づけていくか──
その積み重ねこそが、私たちの仕事です。
すべての製品に、わずかでも改善の余地がある──
それが私たちのものづくりに対する基本姿勢です。だからこそ、常に試作と検証を重ね、よりよい品質を目指して努力を続けています。そして何より、「楽しみにしているよ」「また使いたい」という、心からの声を届けてくださるお客様の存在が、私たちの背中を押してくれます。その想いに応えるために、これからも驚きと笑顔を届けられるよう、改善と挑戦を続けていきます。



これから目指す未来
TCGに関わるすべての人に、驚きと笑顔を。
そして世界中に、
私たちの“ものづくりの誇り”を。
TCGに関わるすべての人に、驚きと笑顔を。
そして世界中に、私たちの“ものづくりの誇り”を。
私たちが手がけるのは、単なるカードサプライではありません。それは、大切な時間や思い出を守り、TCGという文化の楽しさを支える“もうひとつのパートナー”です。
この楽しさを、もっと多くの方に届けたい。その想いから、私たちは今、さまざまな活動を広げています。
全国の大型展示会や地域イベントへの出展、自社主催のプレイヤー交流会、そして国内のサプライメーカーや作家が集まるイベントの開催など、お客様と直接つながり、声を聞く機会を増やすことで、より良い商品づくりにつなげています。
また、環境に配慮した商品の開発や、植樹活動などの環境保護への参加、未来を担う子どもたちや、災害・人道支援への寄付活動にも少しずつ取り組みを始めています。
まずは日本国内で、ニッチながらも確かな信頼を築き、その先に、世界中のプレイヤーやコレクターに選ばれるブランドとなることを目指しています。
実際、海外のTCG選手とSNSを通じてつながり、当社の商品に強く興味を持っていただけたこともありました。その一言一言に、私たちは励まされ、世界へ届ける意味を実感しています。日本発ブランドならではの品質、思いやり、遊び心を込めた製品で、「これが欲しかった」と言ってもらえる瞬間を届けていきたいのです。
“心を込めたものづくり”を軸に、驚きと感動をTCGの世界へ。
そして、その先にある笑顔のために。
私たちの挑戦は、これからも続いていきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
これからもTCGの世界をもっと楽しく、もっと豊かにしていけるよう、
皆さまと一緒に歩んでいけたら嬉しいです。
もし気になった方は、ぜひ商品や活動を少し覗いてみてください。
きっと、あなたの“好き”が見つかるはずです。

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